2011年2月9日水曜日

1Q84を読んでます

とっても話題になって、とっても売れたという
村上春樹の小説『1Q84』を読みだしたのだが、
正直いって、しばらく読んでると疲れて本を閉じてしまう。
(ちなみに最初は、IQ(アイキュー)84だと思ってた(^^ゞ)

でも続きが気になって少しづつでも読み進めてしまうのは、
さすが世界で翻訳されてる作家の本だと思うが、
例えば小説家じゃないタレントが書いた本みたいに
サラッとは読めず、混乱したり考え込んでしまい疲れてくる。

そうはいっても「上手い心理描写の表現」とか
「上手い例え話」とか「深層心理か‥」等と、
キラッと光るような一文が、ちりばめられているようで
そこは面白く興味深いのだが。

ただ、小説そのものより興味深いのは執筆の動機や背景だ。
(私って、感覚ズレてる?)

オウム真理教の事件で、裁判の傍聴を続け、
一番多い8人を殺し逃亡した林泰男死刑囚に強い関心を持ち、
「ごく普通の、犯罪者性人格でもない人間が
いろんな流れのままに重い罪を犯し、
気がついた時にはいつ命が奪われるかわからない
死刑囚になっていたーそんな月の裏側に
1人残されていたような恐怖の意味を
自分のことのように想像しながら何年も
考え続けたことが出発点となった」

「僕が今、一番恐ろしいと思うのは特定の主義主張による
『精神的な囲い込み』のようなものです。
多くの人は枠組みが必要で、それがなくなってしまうと耐えられない。
オウム真理教は極端な例だけど、いろんな檻というか
囲い込みがあって、そこに入ってしまうと下手すると抜けられなくなる」


「物語というのは、そういう『精神的な囲い込み』に
対抗するものでなくてはいけない。
目に見えることじゃないから難しいけど、
いい物語は人の心を深く広くする。
深く広い心というのは狭いところには入りたがらないものなんです」

「僕はこの本の取材をとおして、
人生を大きく変えられてしまった人々の姿を数多く見てきました。
言葉にならないほどの切望や哀しみが、そこにはありました」

私はまだ途中までしか読んでいないけれど、
DV夫から逃げることもできず、自殺してしまう女性の話の
モデルになった人も、もしかしたら実在するのかもしれない(-_-;)
逃げる気力をも奪われてしまった可哀想な人は実在するのかもしれない。
そんな人の気持ちは少しは分かる気がして、悲しい(-.-)

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