2011年4月2日土曜日

無意味の意味?!

忙しくて、しんどくて、地震があって、原発が怖くて‥で、
しばらく何も書けなかったけど最近
「青木雄二の二十世紀事件簿 芸能・風俗編」
という本を読んだ。

郷ひろみと二谷友里恵の超豪華結婚式
(3億5千万円かけて行われたらしい!)や、
アグネス・チャンの子連れ出勤、
小柳ルミ子が13歳下のダンサーと結婚・離婚、
貴花田と宮沢りえの婚約発表と婚約解消、
松田聖子と神田正輝の離婚など
「あぁそうだったな‥」と
読みやすい本だったから疲れた時でも読めたけど、
印象的だったのは「あとがき」だった。

『こと芸能や風俗にからんだ事件は、
ホンマ無意味なものが多いと思う。

昔「ソドムの市」という映画があった。
著名な監督のパゾリーニが演出したんやけど、
これがまさしく無意味の意味があった作品やった。

貴族階級の贅沢三昧な生活が事細かに描かれていた。
しかし、内容がいたって空虚でな。
非常に金はかけとる映画やった。セットもなにもかもや。
ところが、内容が心に響かん。

公開当時に観た人間はみんなそう思ったらしいで。
「こんな内容のない映画にいらん金かけやがって」と。

それを聞いた監督は、満足そうに頷いたという話や。
いわく、そう思ってもらうように撮ったんやいうてな。

つまり、当時の貴族というのは、
それほど無意味な生活をしてたんやというのを
モノの見事に内容のない演出で
わからせてくれたということや。

芸能界の流行りすたりというのは、そやから
“ソドムの市”なわけですわ。
特に芸能界はそうなる。
こんな意味のないスキャンダルをなんで長時間枠で
垂れ流してやっとるんかと思うけど、そこにこそ
意味があるという取り方も出来るということですわ』

「ソドムの市」って観たことないけど、
何だか奥の深い話だなー。

無意味にこそ意味があるというか
「貴族は意味のない事に庶民から巻きあげた
お金を浪費していた」
って事なんだろう。

まさに投資ではなく浪費。
お金の使い方が、生き金じゃなくて死に金。

「無駄遣いほど楽しい事は無い」なんていうけど、
そこで食うや食わずの貧しい庶民の怒りが爆発し、
革命が成功した珍しい例が「フランス革命」では?

「浪費か消費か投資か?」という
お金と時間の使い方について、
もっと考えろっていう映画なんだろうか?

どう受け止めるか?は人それぞれで
正解はないのかもしれないけど。

0 件のコメント:

コメントを投稿